右かかとの故障

正しい踏み込みをおこなえばかかとを痛めることはないのですが,やはり,スピードに頼りがちな中高生・大学生は稽古中「かかとサポーター」を右足にはめている人が多い気がします。

原因

簡単に言ってしまうと「上に跳ぶ」からです。
上に跳ぶということは,その人の構えは「跳ぶ」ために左足を突っ張り(つま先立ち),重心が偏っているということになります。また,足の前後の幅も広い場 合が多い気がします。そして「跳ぶ」ときには「前に跳ぶ」のではなく「上に向かって跳ぶ」形になっており,着地の際にはかかとから「ドン」と着地していま す。つまり,踏み込むときのかたちは前傾姿勢で腰がひけているので踏み込んだ右足の最初の着地点は右かかとになってしまうということです。かかとサポー ターを使用している人は,今一度自分の「構え」を研究してください。剣道を長く続けるためにも。

経験談

私は高校から剣道を始めましたが,大学1年までは「かかとサポーター」にお世話になっていました。痛みがひどいときはその上にさらに「バレーボール・サ ポーター」をはいていました。練習はほとんど週6日で休ませる暇なんてありません。しかし,ごまかしごまかしやっていたため最後には腰を痛めてしまいまし た。

そこで,構えの徹底研究をしました。『「かかと」を痛ませず,「腰」に負担のかからない踏み込みとは』と考え2,3ヶ月は「前傾姿勢」と「顎をださない」 を念頭に置いて矯正しました。私の場合は「稽古相手の右足を正しい姿勢で踏みつける」イメージで練習し続けたら,いつの間にかサポーターのいらないからだ になりました。腰はヘルニアっぽいので簡単には治らないけど,ちゃんとつきあっていけるようになりました。これからもお世話にならぬようがんばりたいで す。